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斎藤 公明
原子力のいまと明日, p.148 - 151, 2019/03
日本原子力学会から発刊の単行本「原子力のいまと明日」の執筆を一部担当し、福島第一原子力発電所事故により大気中に放出された放射性核種による環境汚染の特徴ならびに空間線量率の経時変化の特徴について、一般読者に分かるように平易な表現を用いてまとめた。特に、空間線量率が物理半減期による減衰に比べて顕著に速く減少してきた事実とその要因に関して掘り下げた説明を行った。
野田 喜美雄; 篠原 邦彦; 金盛 正至
JNC TN8410 2001-010, 35 Pages, 2000/10
核燃料サイクル開発機構東海事業所の放射線管理部門においては、アスファルト固化処理施設の火災・爆発事故及びJCOにおける臨界事故という二つの大きな原子力施設事故の放射線管理対応や支援活動を経験した。これらの事故はいずれも従業員の避難を伴うものであった。特に臨界事故に於いては住民の避難や屋内退避が行われるなど、一般公衆を巻き込んだ大規模な放射線防護活動が必要となった。また、臨界事故に於いては、継続している臨界状態を終息するための作業や、事故施設からの放射線量を低減するための作業など、原子力防災業務が実施された国内初めての事故であった。この二つの事故に対し、放射線管理部門は事故時の初期対応、作業者や施設の放射線管理、事業所周辺の環境測定等を実施した。さらにJCO臨界事故に対しては、臨界終息や遮蔽強化作業に対する放射線管理、環境モニタリング、避難住民のサーベイ、事故発生施設の排気管理などに協力したほか、各種管理資機材の貸与等を実施した。これらを通じて、これまで蓄積してきた放射線管理経験や技術等により円滑に事故対応業務を遂行したが、日頃の訓練は事故対応活動を円滑化すること、放管情報の提供は正確性に加え公衆の視点からの考慮が必要であること、事故対応には豊富な知識と経験を有する放射線管理員が必要であること、各支援組織の有機的活動には後方支援体制の確立が重要であること等を改めて確認した。
坂本 隆一; 長岡 鋭; 斎藤 公明; 堤 正博; 森内 茂
JAERI-M 94-060, 21 Pages, 1994/03
ガラス線量計の自己照射、宇宙線寄与を実験的に決定した。3球形NaI(Tl)シンチレーション検出器の単位吸収エネルギーに対するガラス線量計への寄与分を表わす係数を用い、今後は自己照射および宇宙線寄与を簡易に求めることができる。解析の結果、使用したガラス線量計の自己照射寄与は0.980.82~7.61.8(nGy/h)、宇宙線硬成分寄与は20.53.0(nGy/h)、宇宙線軟成分寄与は6.62.2(nGy/h)であった。また上述の係数値は0.990.11nGy・h/(MeV・s)であった。また、環境中に配置したガラス線量計の方向特性およびNaI(Tl)シンチレーション検出器との比較測定を実施した。その結果、設置方向による感度の違いが無いこと、ガラス線量計の測定値から自己照射、宇宙線寄与を差し引くことにより、NaI(Tl)シンチレーション検出器による測定値とガラス線量計による測定値とは良く一致することを確認した。
斎藤 公明; 安藤 真樹; 松田 規宏; 津田 修一; 吉田 忠義; 三上 智
no journal, ,
福島第一原子力発電所事故後、原子力機構は国からの委託を受け多くの機関と協力しながら放射性物質分布状況調査を実施してきた。信頼のおける統一した手法を用いた大規模測定を繰り返し行うことで、福島における放射線環境の経時変化傾向が明らかになった。本発表においては、調査を開始した2011年6月から2016年までの5年間における福島第一原子力発電所から80km圏内における空間線量率、放射性セシウム沈着量と土壌中深度分布の変化についてまとめて発表する。
嶋野 寛之*; 角藤 壮*; 中島 準作; 畠山 知圭*; 佐藤 優樹; 鳥居 建男
no journal, ,
廃炉等の作業現場において、設備や装置等で入り組んだ作業現場内を自律移動により地上走行するクモ足型の多脚移動ロボットと線分布測定装置、及び環境測定解析用の画像カメラと組み合わせて可視化できるシステムを開発している。同システムは、多脚型にすることにより、瓦礫の乗り越え、配管のくぐり抜け、階段部の上下降を可能とするものであり、作業者が容易に近づけないエリアについても、周辺環境を調査することを目的としている。本発表では、これまで開発した小型多脚移動ロボットシステムの試作機の開発状況と特性試験について報告する。